2010/03/02

アルミと鉄の材料特質

「アルミ材の種類と特質」
材料屋には様々な種類のものがありますが、一般的にはA5052あたりを注文すると思います。安価で軽量で加工しやすいですが、溶接は難しいです。

A2011:
鉛、ビスマスを添加した快削アルミ。といってもA2017などと比較してビックリするほど削りやすいわけでもなく、量産物をこなすNC機に対応することが多い。

A2017:
(ジュラルミン) ジュラルミンの代表格。コストパフォーマンスが非常に高い。鉄鋼材;SS400にほぼ匹敵する硬さ(引張り強さと同義)で、一般的なアルミと異なりタップ加工後のヘリサートも不要、工作機械での削りやすさも群を抜く反面、溶接不適、他のアルミよりちと腐食しやすいなどの落とし穴もあり。

A5052:
汎用のアルミ合金。安価、耐食性が良く、溶接可。ただし切削加工にはやや軟らかすぎ、寸法精度の厳しい加工には不向き。

A5083:
硬さは汎用のアルミ合金(A6063,A5052)を一段上まわり、軽負荷であればタップ加工後のヘリサート不要。とくに溶接性にすぐれ、耐食性、強度とも良く、軟らかすぎないので切削加工したさいの寸法精度も良い。成形性はA5052に劣る。
A5056 アルミ合金丸棒のうち最も汎用性の高い材料。A5052よりも硬く切削性が良いうえ、耐食性およびアルマイト処理性にもすぐれる。ジュラルミンと異なり溶接にも適する。ただし、万能ゆえ若干価格面で難あり。

A7075(超超ジュラルミン):
高力アルミの代名詞:超超ジュラルミン。航空機、レーシングカーなどの根幹を支えてきた珠玉。物理特性のバランスが良く、長い間頂点に君臨してきたのも納得。ただし、アルマイトはほとんど不可能で、防食に悩む。

ANB79(超超アルミ合金):
A7075の代替として使われることが多い品種。いわば「快削超超ジュラルミン」。引張り強さの数値とは裏腹に小型の工作機械でも容易に切削できる。加工に伴うひずみが非常に小さく、精度をもとめる部品に適する。

ANP89(超超アルミ合金):
引張り強さで超超ジュラルミンをもしのぐアルミ。合金鋼にせまる引張り強さを示す。
引張り強さもさることながら、特筆すべきはその耐力(0.2%変形にいたる応力)で、A2017の2.7倍、A7075の1.35倍にも達する。
加工時の熱ひずみには注意が必要→思いのほか切削性が良いからといって、調子に乗らないこと。



「鉄材の種類と特質」
鉄であれば、SS400あたりが一般的でしょう。ステンレスは丈夫ですが、専用の刃や道具を用意しなければならないことや、固くて加工しにくいことがあります。必要以上にステンレスを選ばない方がいいと思います。アルミより鉄の方が溶接しやすいです。

SS400:
汎用の鉄鋼材。構造用の鉄材としてもっとも一般的な品種。数値の 400は引張り強度400N/mm2以上であることを示す。切削、溶接、曲げ全て適。熱処理による強度向上は望めない。

S45C:
炭素鋼の代表鋼種。φ20までは熱処理適、溶接難(適切な予熱処理が必要)
数値の45は含有炭素量0.45%前後を示す。

SCM:
通称クロモリ。S45Cとの比較で、生材、熱処理品とも硬さ(引張強さと同義)は若干上回る程度だが、 熱処理のさいにつまらないトラブルを起こしにくいので「ここ一番の部品」には適当な素材。φ25以上の太径材で本領を発揮。
 
SUS303:
18−8ステンレスの代表鋼種SUS304に比して切削性向上を狙って、本来「キラワレ者」である硫黄、りんを添加させた鋼種。
その切削性は304のネバリを経験した者を狂喜させるほどで、旋盤では低炭素鋼と同じ切り込み量、一段低い回転数でサクサクいけるため表面の仕上がりも抜群です。
文献などには「耐食性に劣る」などと記しているため使用を躊躇してしまいますが、ベースが18 8であるためよほどアヤシイ酸でも付着しない限り表面処理なしでいけます。(海水中はNG)

SUS304:
18−8ステンレスの代表鋼種。耐食性に優れ、研磨により非常に美しい光沢が得られることから装飾用としても重用されるが、切断、切削、曲げなどあらゆる加工で泣かされる。

http://www.tokukin.com/より。

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低価格の溶接機であれば上のようなもの。家庭用電源(単相 AC100V 1350W)で鉄材3mm厚程度まで溶接可能です。
アーク溶接機なので、以下のような溶接棒が必要です。
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2 件のコメント:

  1. 溶接の機械ってこんなに安いものもあるんですね。高いものだとすっかり思い込んでいて買おうとなんて思っても見なかったです。簡単な溶接をしたいときに購入することも選択肢の一つになりそうですね。

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  2. 家庭用溶接機であれば30A程度のものとなります。溶接機としてはパワー不足ですが、小さなものであれば溶接可能です。通常家庭での電気容量は30A前後なので、ぎりぎり使うことができる(他の電化製品をすべてOFFにすれば)という感じです。50Aくらい容量があればいいのですが、契約されている容量のチェックをしてみてください。

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